第一回 仮面即興の会 報告

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仮面即興の会 報告

一回目の仮面即興の会は、告知が遅れてしまったため、見学の方以外はいつものメンバーとなりました。そこで各々が抱えている身体的課題にじっくり取り組むことにしました。

「中性面を使い身体の材質感、空間性、エネルギーの質などを切り替えてゆくレッスン」

中性面を用いたワーク(面をつけているのは吉岡紗矢)

中性面とは、老若男女のいずれにも偏らず、個的な癖を極力無くした状態になるための、「ニュートラルである」という認識が共有される仮面のことです。

今回のレッスンでは、まず一人が中性面をつけてニュートラルに立ちます。もう一人が様々な単語を与えて、中性面をつけた人はそれを次々に切り替えて表現します。例えば「風」とか「花火」とか…

身体の根底からエネルギーの質を変え、形の移り変わりや体の端々のニュアンスでも表現してゆく、役者の身体語彙を増やすレッスンとして行っています。

次に、

「キャラクター面を三つ付け替えるレッスン」

も行いました。

なるべく質の違うキャラクター面を選び、三種で全く違う身体表現となることを目指します。

仮面が求めるキャラクターになろうとする自分と、なりきれない自分の葛藤のエネルギーが表現を支えます。

何かが取り憑いたような高いテンションと、それをコントロールする冷静さの共存を目指します。

「キャラクター面の表現と音楽が即興で世界を作る」

キャラクター面をつける人に向かって楽器で音楽を与えて行きます。演者と演奏者は互いに触発されて即興的に一つの世界を作り展開させて行きます。

今回は寂しい人数ながらとても充実したレッスンとなり、見学者の方もとても興味を持ってくださり、今後の活動を応援してくださいました。

仮面は、自分で設定している限界を壊し、思いも寄らない可能性を引き出してくれる仕掛けです。表現者の自己開拓になると同時に、一般の方も日常で見えなくなっている自由を認識する機会になるかも知れません。

仮面表現で見えて来る夢のような世界を一体となって生み出す音楽もまた、演奏家にとって面白い体験となるのではないでしょうか。

次回の仮面即興の会は5月7日です。皆さまのご参加をお待ちしております。

張記小籠包

即興の会の後、今年2月、10周年を機に店舗を移転した張記小籠包で久しぶりにご飯を食べました(移転後うかがったのは初めて)。

張記小籠包と劇団の付き合いは、お店の開店間もない時以来。中華街で夜遅くまでやってる新しいお店ということで偶然入ってみたら、お店の売りの小籠包は元よりいろんな料理が全部美味しく、しかも安かったのです。以来遠藤さんのお気に入りとなり、すっかり常連となったのでした。

経営はご夫婦でされており、上海では有名と言われる食堂のリーダーだった奥様がオーナーシェフを、旦那さんは主に接客をされています。お二人とも頭が下がるような勤勉ぶりで、遠藤さんもしきりに感心していました。

実は、かつてここで食事をした時にある出会いがあり、大きな公演に繋がったことがあります。また、遠藤さんの米寿の会の時には、料理の仕出しをしていただいたり、大きな桃の饅頭を作っていただいたりもしました。2012年以降の劇団の重要な時期と共にあった、私たちにとって大切なお店です。

新しい店舗は2階建になり、席数は以前の倍になったそう。引っ越した先は自然と人が入ってくるような場所で、お客さんの数も増えたとのこと。昨年うかがった時は本当に全然人がいなかった時もあったので、本当に良かったです。

さて今回頼んだのは、小籠包、2色水餃子、土鍋鳥麺、両面焼きそば。自分たちにはお馴染みのメニューから、初めて食べる料理まで、全部おいしかった! お腹もいっぱいになって大満足です。結構高くついたかなと思ったけど、お会計の値段を聞くとやっぱり安い!

しばらくお邪魔してなかったですが、最近船劇場にかなり頻繁に足を運ぶようになったので、また通うようになるでしょう。今から次の訪問が楽しみです。

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