劇団新企画「シリーズつなぐ〈艀〉」10月6日開催!

10月30日(土)〜31日(日)、オンラインワークショップを開催いたします!

2021年10月30日〜31日の二日間、オンラインワークショップを開催いたします。今回もZoomを利用したワークショップです。参加者にはワークショップ開催当日にお申し込み時にご指定いただいたメールアドレスにミーティングURLをお送りいたします。ぜひ奮ってご参加ください。

目次

語りのワークショップ

「朝」という言葉をなぜ「あ」と「さ」という音で表現するのでしょうか。先人たちが積み上げて来た、日本語の音声としての豊かさをに気付き、その繊細なニュアンスを扱う術を研究します。

さらにその中で、自分の発声の癖や力み、精神的な構えなどに気付き、それを克服し、自分が本来持っている声を見つけてゆく作業を行います。

また、優れた文学の音声としての魅力に出会う機会でもあります。

言葉そのものが求めてくる音色、それぞれ体のどこに響いている音なのか、どのような空間を持った音なのかを丹念に探ります。音と音の関係、単語と単語の関係、文節と文節の関係、文章と文章の関係はどのように展開しているのかを考え、その展開を音声として表現することに挑戦します。そのように身体を通して言葉と出会って行くことで、書かれている内容を発見して行く講座です。黙読を起点に解釈をする方法では気づけないことに出会えるはずです。

今回も宮澤賢治「セロ弾きのゴーシュ」冒頭、石原吉郎の詩をテキストとして使います。

スケジュール

  • 10月30日(土)13:30〜14:30 宮澤賢治「セロ弾きのゴーシュ」(部分)
  • 10月30日(土)16:00〜17:00 石原吉郎の詩
  • 10月31日(日)13:30〜14:30 石原吉郎の詩
  • 10月31日(日)16:00〜17:00 宮澤賢治「セロ弾きのゴーシュ」(部分)

宮澤賢治「セロ弾きのゴーシュ」(部分)

冒頭の楽団の練習風景、ゴーシュが楽長に叱られている辺りまで。

宮澤賢治の音楽性豊かな言葉の、独特なリズムや音色の組み合わせによって立ち上がって来る物語世界を楽しみましょう。

〈散文の物語〉

「地の文→説明、セリフ→ドラマ」となりがちですが、空間や時間の変化、出来事の展開を追う地の文の語り口によってドラマを作ります。

石原吉郎「いちごつぶしのうた」「棒をのんだ話」「麦」「位置」

いずれの詩を選ぶかは自由選択。

平易に書かれた言葉の中にある厳しさ、残酷さを注意深く拾って行きつつ独特のユーモアを味わいましょう。

〈詩〉

言葉同士の飛躍に忠実に、身体を切り替え音声化することで、内容を発見し、詩人が切り拓いた言葉の可能性を体現します。作品が短いので、始めから終わりまでの方向性を出しながら全体の稽古がしやすいです。

備考

  • 受講料2000円
  • 各クラス定員3名。
  • 参加者が1名の場合、そのクラスは30分とさせていただきます。30分となる可能性が出た場合、前日にその旨をご連絡いたします。当日の開催1時間前に申し込みを打ち切り、人数に伴う時間を決定しご連絡いたします。

講師:吉岡紗矢

桐朋学園大学芸術科演劇専攻卒。

1997年『小栗判官・照手姫』シンガポール公演以降、2020年まで劇団のほぼ全ての作品に出演。

2018年より池袋コミュニティ・カレッジにおける遠藤啄郎の語り講座「発声から言葉の表現まで」の助手を務め、2020年より講師を務める。

代表作に、樋口一葉作『にごりえ』『十三夜』の一人語り、遠藤啄郎作『極楽金魚』、宮澤賢治作『洞熊学校を卒業した三人』『月夜のけだもの』の創作影絵人形劇がある。(全て演出/遠藤啄郎、音楽/松本利洋)

2021年6月『白い影絵〜石原吉郎「望郷と海」および詩篇より〜』の脚本・演出を務める。

吉岡紗矢

語りの対面個人レッスン(NEW!)

  • 日時、テキストはお申し込み時に相談。
  • 開催場所はJR大森駅周辺予定。
  • 料金:12000円(2時間/会場費込み)

身体感覚を養うワークショップ

皆様は、一日のうちどれくらいの時間「座って」いらっしゃいますか?

食事時、デスクワーク、移動時間、友人とおしゃべりするとき……

気が付けば、座っている時間は短くないのではないでしょうか?

皆様もご存じのように、“地面に座る”ということは日本人には馴染みが深いものです。

伝統芸能や伝統武術などでも当然のように地面に座るところから稽古が始まります。

例えば、柔道でも道場に入れば、正面に正座をして座り礼をするところから始まりますし、子供が能の稽古を始める時はまず長時間座って稽古に耐えられるところから始め、狂言では正座のままで謡いの稽古も行います。現在は立ち居合が人気ですが、居合もかつては座って(居て)抜刀する方が主流でした。

ところが、同じ東アジアでも、中国では地面に座ることはほとんどありません。 椅子文化であるということもあり、中国武術では地面に座って稽古することは当然ないですし、 椅子に座っての稽古ということもあまりないのです。

このように、我々日本人には、特に座るという習慣が根付いていると言って良いと思います。

最近はテレワークが推奨され、室内で過ごす時間が増え、それに伴って座る時間がより長くなっているのではないでしょうか?

座ることが増えて、坐骨神経痛になった、肩こりが酷くなったという話もちらほらと耳にします。

そこで、今回のワークショップは先月に引き続き、“座った時の姿勢”を探り、体に負荷が少ない状態を研究していきます。

膝に負荷がかからないよう、正座ではなく、あぐらをかいた姿勢で身体の状態と向き合っていきます。

座った時にどのような姿勢をとっているか? 頭の位置はどこにあるのか? 手が前に出ると重心はどうなるのか? 尾てい骨の位置は? そして、立っているときとの違いは?

我々が日常生活を通じて、長時間行っている”座る”ことや“座った体”をワークを通じて、研究していきませんか?

今月は先月の内容に加えて、目を使った細かいワークも行っていきます。

テーマ

「座る」を深める

内容

  • 肩甲骨を緩める動き
  • ウエストをねじる動き
  • 背骨の動きを確認する動き
  • キーボードに向き合う動き
  • 足の付け根をリラックスさせる動き
  • 重心の変化を確認する動き
  • 座ったまま目を動かす

日時

10月30日(土)、31日(日) ともに15:00~15:45 (45分)

料金

1000円

定員

5名

講師:奥本聡

1987年生まれ横浜出身、慶應義塾大学卒。2006年より横浜ボートシアター(以下:YBT)の活動に参加。同年の戴氏心意拳の霍永利老師の来日講習会に参加し、中国武術の学習を開始。以後、戴氏心意拳を中心に太極梅花蟷螂拳(冨樫泰行老師)なども学習。現在は、戴氏心意拳の教授許可も得ている(一部)。YBTにおいては、中国武術で学習した内容を舞台とリンクさせながら、“アジア的な身体”を模索しつつ活動中である。

「土神と狐」(作:宮澤賢治 演出:遠藤啄郎)の狐役、「フランドン農学校の豚」(作:宮澤賢治 演出:遠藤啄郎)の豚役、「恋に狂ひて」(脚本・演出:遠藤啄郎)商人役、猿役などでの様式性を持った動きに定評がある。

主な出演作品

説経愛護の若より「恋に狂ひて」(2014年、2015年、2016年 主催:YBT 東京公演 提携:シアターX 2016年公演 提携:KAAT神奈川芸術劇場)「さらばアメリカ!」(2018年 主催:YBT 提携:KAAT神奈川芸術劇場)「小栗と照手」(2008年、2009年 主催:シアターX 東京・ルーマニア)「Light part7」(2010年 主催:ケイタケイ’s ムービングアースオリエントスフィア―)アニメ「PSYCHO-PASS3」 武術アクション協力

奥本聡
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