1週間後に迫った創作影絵人形芝居「月夜のけだもの」「極楽金魚」。
人形を作りながら、稽古をしながら……といった具合で物作りと稽古が並行して進むのは劇団の常ですが、
最近は2月公演の稽古や「さらばアメリカ!」との兼ね合いもあり、近年稀に見るバタバタさ加減。
とても慌ただしくも、充実した日々が続いております。
さて、今回は新作「月夜のけだもの」の物作りや稽古の様子を少しご紹介!
「月夜のけだもの」は、30代まで画家だった遠藤が人形デザイン をした。
遠藤は仮面をたくさん作って来たので、 キャラクターを掴み造形化することが得意。
画家時代は影などの調子を付けて立体感を出すのではなく、 平面的な線の構成だけで立体感を出すことを研究していた。 今回その作風がよく表れている。
前回は下絵を片っ端から人形にしたが、 今回はボール紙で何度も試作を作り、キャラクターや形、 構造などを研究した。しかし実際に完成品を作る段では、 工程を体が覚えていて実にスムースに進んだ。
ところで二作品に共通するのは言葉の簡潔さ。驚くほど簡潔で、 覚える時にそれが助けになった。
年末年始も人形制作をし、1月からは「さらばアメリカ!」 の他に3作品の語り稽古も入って来たが、 遠藤はとても楽しんで仕事を続けて来た。 松本くんも怒涛の作品作りの中で、 音でのドラマ作りが上手くなっているようだ。
松本くんは音楽の他に「極楽金魚」のLED作りを担当している。 ハンダ付けもだいぶ上手くなったよう。
本日(編注:3月12日)ようやく「月夜のけだもの」の道具が一式揃った。 あとは少々の手直しの他はひたすら稽古あるのみ。
遠藤はもう「次の影絵は何を作ろうか」と言っている。
ボートシアターの影絵部門、 こつこつと可能性を広げて行くつもり。
記:吉岡紗矢
おまけ