12月語り公演「日本間で聴く樋口一葉・芥川龍之介」稽古日誌(5)

語り公演「日本間で聴く樋口一葉・芥川龍之介」の稽古日誌も今日で5回目。
今回は音楽担当の松本が書いています。
今回かなりディープに語りに触れているせいか、語りに対する心境の変化もあるようです。


目次

にごりえ

言い回しのニュアンス、地の文と台詞の切り替え、その他細かいダメ出しが入りました。
組み立てを細かく直していく事で、自然と聞き手は情景を思い浮かべる事が出来るようになります。
とても不思議なものです。また、音楽の入る場所にも変更が出てきました。
突然入る尺が伸びて焦ったりもしましたが、なんとか恙無く終わる事ができました(そう思ってるのは自分だけ?)。

藪の中

言葉の組み立て、声のあて方など細かいダメ出しが続きます。
荒事を得意とする綾香さんですが、この作品ではしんなりとした女性も演じなければいけません。
よって、ここではかなり緻密な作業が行われています。
こちらは、今日は音楽的な作業はほとんどなしでした。

語りを聴いて想像するということについて、最近考えるようになりました。
なぜ、適切に言葉から組み立てられた語りを聴くと想像がぶわっと広がるのでしょうか。
非常に不思議です。また、語りを聴いて想像するということには少しコツ、
というか、集中力が必要だということもはっきりと分かってきました。
そして、その集中力がクリエイティビティとつながっているような気もしています。
こんな朧げな感覚で言うのもなんですが、クリエイターの方にこそ語りを聴いていただきたいな、
と思う今日この頃です。


本日は稽古後に「恋に狂ひて」の動画を観て、諸々の確認を行いました。
久しぶりに動画を観てみると、皆さん色々とアイディアが浮かんできたようです。
さて、なぜ動画をチェックしているのか……?それはまたのお楽しみ。

稽古後の雑談で、吉岡さんが70年代旬だった頃のアングラ演劇が納めらている映像をテレビで観たことが話題になりました。
横浜ボートシアター自体は一貫してアングラ性を志向していないのですが、それでも当時の映像を観ると面白かったとのこと。

後で確認してもらったところ、Youtubeに動画が上がっていました。短いですが、8分9秒辺りから観る事ができます。

松本利洋

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