劇団新企画「シリーズつなぐ〈艀〉」10月6日開催!

にごりえ(2019年9月1日)

一人語り「にごりえ」チラシ

明治の頃 二十代の若さで樋口一葉が生み出した物語りは
今でも驚くほど新鮮に心に響き 遠くなりません

あらすじ

時は明治。東京の新開地にある銘酒屋(売春も行う)「菊の井」の一枚看板お力には、朝之助という上客がつく。心を許したお力は朝之助に、自分の貧しく辛かった子供の頃の思い出を語り、涙を流す。 お力には、妻子ある布団屋の源七という馴染み客がいた。お力に入れあげ店も無くし、今では土方の手伝いして二畳一間の裏長屋での親子三人暮らし。そうなっても源七はお力のことを思い切れず、とうとう妻子を追い出してしまう。 それからしばらくして、お寺の山でお力と源七の心中死体が見つかり、人々は得心づくか無理心中かと取り沙汰し、お寺の山から人魂か何か筋を引く光を見たと噂した。 「にごりえ」とは、濁った水の溜まった入り江のこと。

公演評

耳から聴いて目からウロコ。(吉見俊哉 東京大学教授)

小石川と本郷の台地、あわいに流れる一筋の川、畔で暮す銘酒屋街の女たちの絶望をこれほど深くえぐってみせた舞台はあったろうか?電子ギターに背景を語らせて、これは単なる朗読とはちがう。読むだけでは気付かない一葉文学の魂のこえ。(森まゆみ 作家・雑誌「谷根千」編集者)

大変魅力的な声(加えて演技力)でした。テキストを黙って読んでいるだけでは、到底あれ ほど物語の中に入って行けなかったと思います。「蒲團やの源七」や「女房のお初」が目の 前にいて、言い争っているかのような錯覚を覚えるほどでした。「語り」というものの魅力に も初めて気づかされました。私にとっては「初一葉」で「初語り」だったわけです。ほんとうに 貴重な経験をさせていただきました。(森山慶彦 時事通信社)

スタッフ・キャスト

演出 遠藤啄郎
音楽 松本利洋
語り 吉岡紗矢

日時

2019年9月1日(日)14時開演(開場は開演の30分前)

会場

大森鷲会館(おおもりおおとりかいかん)亀の間
〒143-0016 東京都大田区大森北1丁目15−12
地図(Google Map)
※会場は3階です。
※会場1階から3階までは階段をご利用いただきます。(大変申し訳ありませんが、エレベーターがございません)
※座敷の会場ですが、全席椅子席にてご覧いただけます。

料金

前売 一般3000円/学生2000円(当日各+500円)

予約・お問い合わせ

EMail info@yokohama-boattheatre.org
TEL 080-6737-5208


公演履歴

2014年12月20日、21日 横浜「自在」南軽井沢稲葉邸(語り公演「日本間で聴く樋口一葉・芥川龍之介」)
2015年1月23日 東京 白山「花みち」
2015年2月19日 東京 西新井禁煙囲碁クラブ
2015年2月21日 大森Galler FIRSTLIGHT
2015年3月7日 東京 春日ギャラリー吉永
2016年5月15日 東京 文京区立森鴎外記念館
2016年9月8日 東京 シアターΧ
2017年9月22日 帯広 古柏堂
2017年9月24日 札幌 レッドベリースタジオ
2017年9月26日 士別 あさひサンライズホール(特設会場)