『恋に狂ひて』2015年ツアー記録 6月19日(金)出発日

6月19日(金)出発日

執筆者の文字色:吉岡 奥本 松本


8:00に船劇場に集合。
トラックとバンはそれぞれ遅れて船劇場に到着。
綾香くんの素晴らしい荷積みの技術で美しく荷がトラックに収まり、10:30に出発。

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10人乗りの車は、少々寝不足気味の春菜さんが、好きな音楽をかけながら運転してくれた。
昼食後しばらくしてから、運転は朋さんにバトンタッチ、松本くんセレクトのティポグラフィカでノリノリで運転してくれる。
トラックは綾香くんと奥本くん。
先に出たが、荷物が重いのかバンに追い越されてしまう。
天気はずっと曇り、時々雨。
途中赤しその畑が見たことのない赤味がかったチョコレート色で一面に広がっていて綺麗だった。
走行中もチケットのお申し込みがちらほら。
玉寄さんは船の座布団を持ちこんでの快適な座席作り。
柿澤さんは熟睡充電。
湯浅さんは助手席で運転アシストしてくれている。
白い金魚そっくりの雲があって盛り上がった。
17時過ぎに予定の15分遅れで、下見のため響都ホール入り。

トラック組は綾香、奥本。綾香さんは普段からトラックの運転をしているけれど、今回のツアーのように長距離を運転するのは初めてだと言う。僕(奥本)は当然、トラック自体あまり運転したことが無い。車中は他愛ない会話が繰り広げられる。本当に他愛が無い。そして、運転していない方は交代要員でもあるため、車内ではしっかりと休むことに決まった。僕は東名高速に入ると、すぐに睡眠をとることに。ツアーが始まる前と生活のパターンが変わったため、午前11時でも眠い。しっかり、休憩が取れるよう、100円ショップで購入した小さな枕を装備(これを着けて、船からトラックに乗り込んだら、皆から笑われてしまった)、そして暖かくなる使い捨てのアイマスクもしっかりと準備していた。およそ、30分ほど睡眠。トラックとバンでペースを合わせることなく、バラバラに目的地へ向かうことになった。バンは早めに休憩したが、トラックは行けるところまで行って休憩ということになる。新静岡のSAで、初めの休憩。新静岡のSAは新しく綺麗なSAである。綾香さんもこの新しさに驚いていた。僕は一人で休憩する方が気楽かと思い、さっさとトイレに行って適当に食事を摂った。綾香さんがどういうつもりだったのか、僕は知らない。トラックに乗り込もうとした時に、金星丸企画の深田さんから電話が入る。船の備品などに関することだ。しっかりと、昨日打ち合わせをしておけばよかった。

新静岡SAからはしばらく僕が運転する。慣れない運転なので、綾香さんも色々と気を使ってアドバイスしてくれる。“そんなにスピード出さなくても良いよ”との言葉に僕もマイペースに運転を始める。運転を開始しておよそ1時間くらいだろうか? 見知った車が猛スピードで追い上げて、僕らの目の前を通り越した。助手席から湯浅さんが手を振っている。ほんの1分程度並走していたが、あっという間にバンは消えて行った。

“朋さん、早いっすねぇ”と僕。

“早いねあれ●●●k/hくらい出してると思うよ。でも、自分はあんなに出さなくて良いから。安全運転で行こう”と綾香さん。

お言葉に甘えて、僕はマイペースに運転する。やがて、静岡県を過ぎたあたりで、運転交替。途中、ガソリンを入れて運転再開。綾香さんが色々と話してくれる。旅の始まりだし、少しワクワクしている様だった。運転手が交替してトラックもスピードがあがる。新名神に乗って、三重、奈良、滋賀を通り、大津SAで最後の休憩。琵琶湖の様子を眺めた。比叡山、坂本……。物語の舞台が見える。大津SAを過ぎれば、すぐに京都だ。京都では、岡崎公園駐車場にトラックを止めることになった。平安神宮の前である。

会場からは若干遠い。トラックを止めたら、タクシーで劇場まで来てくれとの指示がある。“下見の時間に間に合わなかったら、わざわざタクシーを使っていかなくてもいいのかな?”そんな話題でた。

17:30頃、僕らは無事に駐車場についた。まだ、下見にはギリギリ間に合う。駐車場管理人のつっけんどんな対応にむっとしつつ、僕らはタクシーで劇場へ向かった。1700円程度かかった。
劇場で遠藤さん、政大夫さん、照明の竹内さんと合流。
竹内さんは予定のより早い電車で来て、並ばないと入れない美味しいうどん屋さんに一時間並んで召し上がったとか。
一緒に乗るはずの新幹線にどこまで行っても竹内さんが乗っていらっしゃらないので、遠藤さん、政大夫さんは随分心配されたとのこと。
劇場は思ったよりコンパクト。
見上げ舞台。
舞台中央に階段を置くことが出来ず左右に分けることに。
中央の花道芝居を左右に分けるところは明日演出し直すことに。
声の響きはやや長め。
明日は舞台前での演奏・語りバージョンの初演となる。

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ホールを後にし、ツアー公演の成功を祈願するため近くの平安神宮にお参りに行くが、既に閉まっており、手前にロープが張られて立ち入り禁止になっている。
遠藤さんがそのロープをくぐった途端に警備員が飛んできて「ダメですよ!」と連呼する。
残念だが仕方がないので、遠くからお参りし、皆で記念撮影をして宿に向かった。

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この後、乗車人数の都合上、車で戻る人と地下鉄で戻る人に別れる。僕(松本)は照明の竹内さん、政大夫さんと共に地下鉄組。竹内さんとは何度かボートの公演でご一緒させていただいているが、この時初めて長い時間お話しをする。想像を遥かに越えて気さくで親切な方だった(気を遣ってくださったのだろうか、ありがたいことです)。そして、旅慣れたベテランなだけに、おいしい料理屋を信じられないほどご存知である! 地下鉄の駅までというそんなに長くない道中にもかかわらず、通り過ぎる店を見ては「ここはおいしい」「ここは門構えこそ立派だがまずい」などと色々教えてくださった。僕と竹内さんはホテルの最寄りまで直帰、政大夫さんは用事があるとのことで、地下鉄の四条駅あたりで降りられた(そういえば、ご一緒させていただいている間も、政大夫さんは京都の街をとても懐かしがっていらっしゃった)。

ホテルにチェックインした後、何組かに分かれて夕飯を取る。
人によってはハモ、京野菜など京都らしいものを食べました。

僕(奥本)は綾香さんと一緒にホテル付近で食事を摂る。会場の搬入口を下見。その後は、ホテルで休むことに。明日はハードになることは間違いない。僕は日課である拳法の練習と、ツアーのために始めた体幹トレーニングとストレッチを行い、綾香さんはリズム練習を行った。翌日、来てくれる友人から電話もあり、舞台へのモチベーションも充電できた。それきり、僕は休んだ。

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