午前9時に船劇場へ集まり『恋に狂ひて』の撮影がありました。
天気は生憎の雨、僕が稽古場へ入る前に松本くんと春菜さんが到着していました。
到着すると、とある事情により電源が使えないとのこと。
荷物を置いて、発電機を出し、明かりとストーブをつけ、準備が出来るようにしていきます。
さて、何故動画撮影をするのか今一度確認をしておきます。
動画撮影は、大正大学ボブ・レナス先生のワークショップの一環です。
ボブ先生は3月の『恋に狂ひて』を観劇され、非常に気に入ってくれました。
そして、授業で題材として取り扱いたいと提案してくれたのです。
(その折には春菜さんが、様々に働きかけ、間に入りやりとりをしてくださいました。この場を借りてお礼を申し上げます)
そのワークショップのメインプログラムの一つとして、『恋に狂ひて』の動画を撮影し、公開するというプログラムがあったのです。
この日は、6つのシーンを撮影しました。
撮影されたシーンは学生達が班毎にわかれ編集し、その後webへアップされることになっております。
さて、ボブ先生と学生たちは10時前に到着し準備を開始します。
我々も、最後の準備ということで、ばたばたと動き回っておりました。
何せ、慣れない動画撮影でどのようなことをするべきなのかよく分からない状態。
おまけに、遠藤さん以外は皆、ステージに立つ人間ということで、自分の準備もありばたばたとしております。
午前中はオープニング、清平が折檻し木につるすシーン、愛護の母が死ぬシーンの三つを撮影し、
残り三つの地獄、霧降の滝(108人の身投げ)、比叡山の撮影です。
10時半頃にようやく撮影がスタートしました。
さて、撮影が始まったは良いものの、なれない撮影のせいなのか、時間のせいなのか、皆どこかぎこちないです。
人形が倒れたり、歩くスピードが普段と違っていたりします。
撮影のためにシーンを繰返しているのだと意識している状況は、普段しているシーンごとの稽古とは集中の仕方が大分異なりなり、違和感を感じます。
そんな中でも少しずつ慣れが出てきた頃に午前中の撮影が全て終わりました。
午後の撮影は地獄からです。
地獄のシーンに奥本は出演していないため、客席から撮影の様子を見学していました。
そこで、改めて撮影と舞台の違いを見つけました。
舞台稽古では、稽古が止まっても、すぐに再開できるため俳優としては、エンジンを常にONにしておけば全然問題ないわけです。ですが、撮影はそうではない。ですので、スイッチのON、OFFがなれないと難しい。
また、OKが出ても別の角度から撮影することもあるので、繰り返し行う必要がある。
これらは集中の仕方の問題です。
また、演技に関してもカメラが自分を撮影していると感じるためか、より細かくなるなど、普段と意識の持って行き所がかわります。
ちょっとしたことですが、それが一日続くと大きな違和感となります。疲れ方も違います。
地獄のシーンは、賑やかで動きも有りの派手なシーンです。非常にコミカルで疲れずに観ていられます(やっている方は非常に疲れるシーンですが……)。
春菜さんの見る目童子、玉寄さんの閻魔大王、どちらも奇天烈なキャラクターがはっきりと出ており、吉岡さんの愛護の母もやっぱりこれも変なテンションで場面を盛り上げています。
その後は、滝への身投げのシーンと比叡山のシーンを撮影しました。
途中、雨音や救急車の音に悩まされるなど、船ならではのトラブルもありましたが、18時ごろに撮影が終了。
本当に皆さん、お疲れ様でした。
動画が完成次第ホームページでも告知を行いますので皆さんお楽しみに。
奥本聡
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